過去旅のお話。日本一とも言われる秘湯「乳頭温泉 鶴の湯」は実は東京から行きやすかった…!
2019年に一人で泊まった記録です。
2020年6月現在、温泉施設、旅館では新型コロナウイルス対策のため、通常と異なる営業をされている場合があります。必ず施設の公式サイト等で最新情報をご確認ください。また各県の状況を鑑み、感染拡大防止に配慮の上、旅行時期をご判断ください。
乳頭温泉「鶴の湯」とは?
秋田の名峰・秋田駒ヶ岳からほど近く、乳頭山の麓に位置する「乳頭温泉郷」の温泉宿です。
温泉好きなら、知らぬ人は居ないほど絶大な人気を誇り“日本一有名な秘湯”の一つも言われています。この鶴の湯、妙乃湯、黒湯温泉、蟹場温泉、孫六温泉、大釜温泉、休暇村乳頭温泉郷の七湯から構成されるのが「乳頭温泉郷」。最も古い歴史を持つ「鶴の湯」は、秋田藩主の湯治場だった由緒ある温泉です。
「鶴の湯」には複数の宿泊棟があり、警護の武士が詰めた茅葺きの長屋「本陣」は登録有形文化財に登録されています。
つまり、泊まれる文化財!
東京から思いつきで行って「鶴の湯」に宿泊できた理由
私が「そうだ、鶴の湯に泊まろう」と思い立ったのは、当日の朝でした。
人気宿なのに・・?って感じですね。
登山とセットで行くため、天気次第で出発日が変わるんです。。
通常、鶴の湯の予約は6か月前から開始。電話でのみ受け付けていますが、繋がらないうちに部屋が埋まる事もザラなようです。その予約が取れない“人気宿”に幸運にも宿泊できたのは、5つのポイントがありました。
それがこちら。
- 直前のキャンセル空き確認。
- 泊まれなかったら諦める!
- 帰りの交通手段は複数パターン用意
- 身軽な一人旅
- 一人だと割高になる事も想定しておく
一言で表せば「柔軟」さが肝です。そして、このような対応ができたのも、冒頭でお伝えしたとおり「鶴の湯」は実は東京からのアクセスが良い秘湯だから。
まずは5つのポイントを順番に解説していきます!
1.直前のキャンセル空き確認
人気宿は、数か月先まで予約が埋まることも珍しくありません。しかし、直前になって「キャンセル空き」が出る事も。私は宿泊当日の朝に新幹線の中で空室確認し、1つだけ残っていた部屋を予約しました。
また鶴の湯では食事も用意していただけましたが、宿により直前予約は素泊まりになる事があるので確認が必要です。宿の中や周辺で食事ができる場所があるかも調べておくと安心ですね!キャンセル空きとはいえ直前に宿泊をお願いする立場。自ら柔軟に対応する方が、結果的に得をします。
2.泊まれなかったら諦める!
キャンセル空き確認の結果、部屋がなければ泊まれません。温泉街なら他の宿を探すか、帰るしかありません。泊まれたらラッキー!くらいの気持ちでいれば、フットワークが軽くなり、チャンスも増える気がします。
3.帰りの交通手段は複数パターン用意
泊まるか、帰るか。咄嗟に判断できるよう、帰りの電車やスケジュールは当日・翌日の2パターン考えておくと安心です。高速バス・新幹線・バス等の空きとともに、乗り継ぎ可能な最終時刻の確認も忘れずに。
4.身軽な一人旅
あれこれ直前に決めるなら身軽な一人旅が一番です。同行者に迷惑かける事も、事前の同意を得る必要もありません。気ままに行き先を決める旅は爽快で、癖になります。失敗しても困るのは自分だけ。山の遭難など周りに迷惑をかける行為はNGですが、失敗も、後々印象的な思い出になるかも!
5.一人だと割高になる事も想定しておく
一人で宿泊すると、宿によって追加料金が必要な場合があります。実際この旅では追加料金を払い鶴の湯に宿泊しました。その価値があると判断したからです。 また折角の旅行、おいしい地元グルメやお酒を味わいたいですよね!外食であれこれ食べたければ、胃袋とお財布との相談が必要です。いっそ「俺厳選のグルメ」と割り切って楽しむのも良いかもしれません。
東京から「鶴の湯」へのアクセス
鶴の湯は“東北の秘湯”です。さぞかし東京から行きにくいのでは…?と思っている方も多いのではないでしょうか。事実、鶴の湯の周辺は山深く「ここなら知人にも会うこともない、密会に持ってこい、流石…!」と一人無用な納得をしたほど秘湯感にあふれています。でも実は、初めての人でも簡単に行けるほどアクセスが楽なのです。
- 東京駅から秋田新幹線「こまち」で田沢湖駅へ。
- 同駅からバス「羽後交通 乳頭線」に乗り換え。
- 「アルパこまくさ」下車、送迎車(要予約)に乗り換え宿へ。
ね?
東京駅からたった2回の乗り換えで「鶴の湯」に到着です♪ 楽々!
うち一回は送迎車なのでノーカンでも良い位です。
「アルパこまくさ」は秋田駒ヶ岳八合目まで行くバスの乗降場所でもあるので、下山後のアクセスも楽チン。ただし送迎の希望時間を宿に伝える必要があるので、電話のタイミングだけ要注意!東京から直行なら田沢湖駅で連絡をします。
また、田沢湖駅へは羽後交通の夜行高速バス「レイク&ポート号」を使う方法もあります。東京・横浜を夜に出発し、早朝に田沢湖駅着。新幹線より早いダイヤの乳頭線に乗車できます。短い休暇でたっぷり温泉を楽しむなら、こちらもオススメ。
※2020年6月現在羽後交通では減便、運休を行っています。必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
混浴も安心、一人で泊まった「鶴の湯」は最高だった
当日朝に思い立ち、運よく宿泊できた鶴の湯。その温泉は言うまでもなく最高でした。
有名な混浴露天風呂はもちろん、内湯や男女別の湯も充実。
日帰り入浴を楽しむのも良いですが、食事の素晴らしさ、静かな夜の露天風呂など宿泊してこそ味わえる魅力も多いです。
鶴の湯には4つの源泉があり、それぞれ白湯・黒湯・滝の湯・中の湯と名前がついています。公式サイトによると泉質は以下の通り。
- 【白湯】含硫黄ナトリウム・カルシウム塩化物・炭酸水素泉(硫化水素型)
- 【黒湯】ナトリウム塩化物・炭酸水素泉
- 【滝の湯】含硫黄ナトリウム塩化物・炭酸水素泉
- 【中の湯】含重曹・食塩硫化水素泉
豪華~~~っ
一度に様々な泉質が楽しめます。贅沢。
なんといっても有名なのが混浴露天。混浴といっても、脱衣所は男女別、女性の入口は奥まった場所、白濁の湯なので比較的入りやすいのではないでしょうか。特に夜は人も少なくのんびりお湯を楽しめます。宿泊者の特権ですね!夕食後に入った際は私以外に、外国人のカップル一組、ソロ男性二人だけでした。
また混浴露天とは別に女性専用露天があります。混浴よりやや暗く、満天の星空を拝めます。
露天エリアは撮影禁止なので、乳頭温泉郷のサイトで雰囲気をご確認ください。
一人で訪れた鶴の湯ですが、去り際には「大切な人を連れて再訪しなければ」という想いがこみ上げました。アクセスが楽なので親世代でも来やすいですし、なにより本当に素晴らしいお宿です。
そして宿泊翌日は温泉巡りを楽しむのが、乳頭温泉郷のセオリー。田沢湖駅行き最終バスに間に合うよう、夜のうちに計画しました。温泉とお酒でフニャフニャになっていたけど頑張った…!
専用バスと徒歩を駆使した「乳頭温泉湯めぐり」は別途レポート予定です。
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