夏山シーズン真っ盛り!例年なら北アルプスへ通い、標高2000~3000m、気温10度前後の世界へ入りびたる頃です。
しかし今年はコロナが流行。私は今夏、遠出を避け、今まであまり登ってこなかった「東京の山」を歩くことにしました。
東京に居ながら涼が得られる「三頭山」
今年は記録的な猛暑、熱中症の危険性が高く、コロナ対策も必要・・ということで、以下の条件で山を探しました。
スタート地点の標高が高い
歩き始めから体温が上がるため、スタート時点で少しでも涼しい場所が良い。(登山口が1000mなら都心と比べ6度ほど下がる)
沢沿いのコース
森林限界を超えない樹林帯で涼を得るなら「沢」。手足を冷やしたり、水面を抜ける風の「天然クーラー」を感じたい。
自炊山ごはんを楽しめる
短い山時間の“お楽しみ”。へなちょこハイカーの私でも食材や調理器具を担げるコースで「山ごはん」を堪能したい。
東京の山
離島以外の東京の山に登りたい。
これらの条件を満たすスポットとして、奥多摩 三頭山(みとうさん)を選択!沢沿いを通る“ブナの路コース”で盛夏の奥多摩を歩きます。
三頭山へのアクセス
手軽なハイキングから縦走まで、様々なルートが楽しめる三頭山。起点となる「都民の森」へは公共交通機関と、車のどちらでも行けます。
<公共交通機関>
武蔵五日市駅からバスを乗り継ぎ(冬季運休あり)
<車>
上野原IC日の出IC・あきる野ICなどから奥多摩周遊道路経由
*奥多摩周遊道路、駐車場は夜間利用禁止。下山が遅れると出られなくなるので要注意。
*詳細はオフィシャルサイトでご確認ください。公式YouTubeの紹介も分かりやすいです。
爽快な沢沿いを歩く「ブナの路コース」
今回歩いたのは、都民の森の森林館から三頭大滝、ムシカリ峠、三頭山山頂、鞘口峠を周って森林館へ戻る「ブナの路コース」。前半は沢沿い、コースタイムが3~4時間で、お昼休憩をゆっくり取れそうな点が決め手となりました。
▼ヤマップのログはこちら
この投稿をInstagramで見る
山頂に売店等は無いので、食料と水は自分で担ぎます。都民の森入口にはトイレや自販機、売店がありますが、売切れに備え事前に調達しました。
とくに気を付けたのは水と塩分!足りないと脱水で死にかけたり、転倒しそうになります。(フラつくし、目がチカチカするんですよね。)今回は夏場ということで、水を多めに担ぐことにしました。塩分は行動食のナッツに塩を加えて持参。
準備が整ったら、森林館手前の「大滝の路」入口からスタートです!
「大滝の路」は東京都内ではじめて森林セラピーロードに認定されています。何だかよさげな肩書きですが『森の中って気持ちいい』『ストレスが溶ける』といった森林浴の効果を科学的に解明、心と身体の健康に活かす試みを“森林セラピー”というのだそう。
ウッドチップが敷かれた道を進むと、マイナスイオンたっぷりの「三頭大滝」に到着です。
この投稿をInstagramで見る
高さ30m、岩肌を落ちる水流と、原生林の緑が美しい…!
ずっと見ていたくなります。
大滝を左手に見ながら、奥へ。緑がきれいです!
この先が「ブナの路」。常に水音を感じながら歩きます。
この清涼感が欲しかった。
三頭山には3つの山頂があり、ムシカリ峠からは西峰に到着します。この山頂が一番広く、お昼休憩をとる方が多かったです。
山頂は木に囲まれています。冬になれば落葉で展望がよくなるようなので、機会があれば来てみたいです。もちろん雪山装備で!
山頂付近からは天気が良いと富士山が見えるようですが、この日はガスってました。雷も鳴り始めていたので早々にランチを食べます。
普段はウルトラライト派の私ですが、今回は短い山行という事もあり「ホットサンドメーカー」を担いでいました。浮ついた心で選んだ食材はコチラ!
山ごはんの様子はコチラ。動画と写真でInstagramに投稿しています。
ホットサンドメーカーは簡単に美味しいアツアツご飯が食べられて、調理も楽しい!短時間で火が通るのでガスの節約にもなります。かさばるので担ぐのに抵抗がありましたがこれなら“アリ”です。今後も荷物に余裕がある時は、持って行きたい。
この投稿をInstagramで見る
今回の目的は、沢沿いの山歩きと山ごはんでした。
一時間ほどかけゆっくり休憩する間、東京にいることも忘れて、何ともいえない幸せな気持ちに。六か月ぶりの山、やっぱり良いものです。
山を諦めていた今夏ですが、東京から出ずに、これだけの自然に触れられたことは収穫でした。密になりそうな場所ではマスクを着用、登山道で人とすれ違う際には手ぬぐいで口元を押さえるなど、対策を取りながらの山行となりました。これからの登山を考える上で良い経験になったと思います。
私にとって東京の山を歩くことは、地元を旅する「マイクロツーリズム」でもあります。今まで殆ど登らなかっただけに、未踏の地がたくさん!
東京は、まだまだ“見知らぬ魅力”で溢れていそうです。
下山後は「三頭の湯 三頭山荘」へ!